初心者さんに最初に与えるべきは「手順」か「考え方」か。
「作業マニュアル」か「マインド」か、とも言えるね。
今日からアフィリエイトしたい、という人に、
なぞれば形になるような「手順」を示すべきか、
どうすれば問題を解決できるのか、「考えるチカラ」を示すべきか。
結論から言うと、私は断然「手順」です。
だって、今日からマクドナルドでアルバイトする人に、
「見て盗め」とか、「自分で考えろ」とか、言われても、困るでしょ?
手取り足取り、着替えはここですよ、
貴重品はロッカーにしまい、鍵をかけてね、
手の洗い方はこうですよ、これで殺菌してね、と、
全部、指示しないと、1ミリも動けませんよね?
ただし、良いトレーナーは、
作業手順だけ示して終わりにはしません。
「ポテトを冷凍庫から補充して~」
と、指示をしながらも、
「ポテトは衝撃にとても弱くて、乱暴に扱えば、すぐに中のポテトが折れるんだよ。
折れたポテトは油を吸いやすく、食感が悪くなるので、
ポテトは卵を扱うように丁寧に扱ってね」
と、「そうする理由」も示します。
まぁ、こういうのは、教材なり、サポートなりを通じて、
どんなリーダーシップを取るのか、
そういうスタンスの問題なんだろうけど。
そうなると、リーダーシップとは何か、という話になり、
それだけで、結構なレポートができてしまうんだけど、
まぁ、端的に言えば、この4つに分類されるかな。
【 指示型 】
1から10まで、全部細やかにリーダーが指示をする。
メンバーは、言われたことを黙々とこなす。自主性なんか関係ない。
王様の言うことがすべて。一番手っ取り早く、求める成果が出る反面、
自分で考える能力は育たない。「いいから黙ってポテトを持って来い」
「乱暴に扱うな!ポテトが折れてまずくなるだろ!」
(まぁ、ここまで命令調じゃなくてもいいんだけど^^:)
【 コーチング型 】
リーダーが、メンバーに質問を繰り返しながら、
求める答えが返ってくるまで導く。本人は自分で考えているように思うけど、
実はかなり誘導されている。段階的に考える力を身につけることができる反面、
リーダーの負担はかなり大きい。「君が持って来たポテト、ここが折れてるよね。何でだと思う?」
「あ、さっき、投げ落としたからです」
「ポテトが折れたらまずくなるんだ。じゃぁ、どうしたらいいと思う?」
「次から丁寧に扱います」
【 参加型 】
リーダーは、メンバーの意見を尊重し、
みんなが自分たちで答えを導くまで考える。
リーダーは、励ましはするけど、手は出さない。みんなで考えるため、帰属意識も高く、
決まったことにはみんなで納得し、従う。最も考える力は身につくけど、
求めている答えが出ない可能性もある。
何より、意思決定までの時間がかかる。「おいしいポテトを提供するためには
どうしたらいいか、さぁ、みんなで考えよう」
【 放任型 】
リーダーは、何にも関与しない。
メンバーはそれぞれが、勝手に考え、勝手に行動する。いわゆる、「丸投げ」。
帰属意識、考える力、など、
何も育たない。
こう見ると、「いいから持って来い!」という指示型は、
何にも育たないかのような印象を持つ方もいるかもですけど、
右も左も分からない、そんな人を相手にするなら、
最も適しているのが「指示型」です。
育たないのは、「そうする理由」が伝わらないからであって、
「考えるチカラ」が足りないのではないと思うのだよ。
アンリミのマインドにある、
「守・破・離」ですけど、これは、芸事を極めるときに、
まずはひたすら手順に従い、そのうち手順の域を超えて、
いずれ、オリジナリティを生み出すってことなんだけど、
これを、リーダーの視点で見たときに、どうなるか。
最初はひたすら言われたとおりにしろ、
王様の言うことがすべて、と、
トップダウンの指示型、これが「守」
けれど、言われたとおりにすることで、
最も早く、成功に近い軌道で作業を進めさせることができます。
でも、ひととおりの手順を理解できたところで、
リーダーは、リーダーシップスタイルの切り替えが求められるってワケ。
なぜなら、1から10まで指示をする「指示型」は、
メンバーの参加意識やモチベーションが低いんです。
だって、自分で考えたりしないもん。ただ、従うだけ。
最もモチベーションが高いのは、「参加型」。
自分も一員なんだ、と、強い帰属意識もあるし、
意思決定には自分の意見も取り入れられているから、
やる気を引き出すには一番いいのね。
ただし、参加型が通用するのは、すでに深く理解できてる、
上級者だよね。自分の意見を言えるほどに詳しくないとね。
私は、初心者さん向け教材に求められるのは、
指示型の「手順」と「そうする理由」であって、
サポートに求められるのは「コーチング」だと思います。
まぁ、せっかく買った教材に、
「どうすればいいか、自分で考えろ」って書いてあったら、
キレていいと思うけど(笑)それが知りたくて買ったのに・・・
まずは、書いてあることを書いてあるようになぞりながら、
「そうする理由」を理解する、と。
考える材料が頭の中に出揃ったときに、
さて、組み合わせてごらん、考えてごらん。
これが大事なのでは?と思うのですよ。
だから、これからアフィリエイトを始める人に、
もっとも必要とされるのは、「手順」でしょ、と。
「手順」をマスターし、「そうする理由」を理解したら、
当然、自分で考えられるだけの材料も整うんだから、
コーチングなり、参加型リーダーシップで導けばいい。
なのに、手順やそうする理由を理解せずに、
「考えろ~」「考えろ~~」と「主体性」だけを求めるのは、
無理があるでしょ?どー考えても。
だから、まだ、全体像もよく見えない、初心者さんには、
「とにかく手順に従いながら、そうする理由を理解しよう」と言うし、
ひととおり、やってみて、まがりなりにも形が見えてきた人には、
「どうしたらいいか、検証しながら考えてみよう」と言うし。
「手順」+「そうする理由」⇒「考えるチカラ」
なんじゃないかな。